逆に、病気の子の為とはいえ、女房が他の男の、子を生む事を承諾した、腑抜け亭主の烙印を押された気持ちの谷川は、ガクリと肩を落とした。

(良かった!これでなんとか義父の怒りは収まりそうだ。)

と、中条は安堵の息をついた。