君はどこ?

ピーンポーン。
「はーい。誰かしら?」
「おばさん、久しぶりです。」
「月星くん!やっときたのね!待ってたのよ!きてくれて嬉しいわ!さぁ、上がって。」
「ありがとうございます。お邪魔します。」

「…それで、月星くん、来たところいきなり悪いんだけど…。小羽音のこと探しに来たんでしょう?話は聞いたわ。」

「…はい。信じてくれるんですね。」

「そりゃあ、信じるわよ。だって、月星くん、小羽音のこと大好きだったじゃない。もちろん…小羽音も。」

「…ありがとうございます。おばさん、俺が小羽音のこと忘れた時どう思いました?」

「この子は小羽音のことを本当に大切にしてくれてると思った。だって、大好きで失いたくなかったから、もういないってことを認めたくなかったんでしょう?それで忘れちゃったんだもの。あぁ、小羽音はこんなに月星くんに大切にされて幸せな子だと思った。」

おばさんの言葉をきいて俺は涙をこらえきれなくなった。

「ありがとうございます…。」

「ふふっ、そんな泣かないで。小羽音を探すって言ったら明日はあの場所に行くの?」

「はい、あの場所しかないと思うんです。小羽音はいつもあの場所にいる気がするんです。」

「そうよね。私もそう思うわ。もっともその場所を私は知らないんだけどね。だから一回も行ったことないわ笑。」

「すみません笑、これは小羽音と俺の、約束なんで。」

「ふふっ、そうね。じゃあ、明日の報告楽しみに待ってるわね。」

「はい、待っててください。」