「おー!但野!」



冬也先輩が琉磨くんに抱きつく。



「やめてくださいよ。気持ち悪い」



そんな冬也くんにも塩対応。
誰にでもあんな感じなのかな。



「但野くーん。きたんだねー」



美人で有名な研究室のマドンナ的な存在
明音(アカネ)先輩が琉磨くんの肩に手を触れる。



「あいつがうるさいので」



ちらっとあたしを見る。



「ふーん」



先輩もあたしをチラ見。


てか、琉磨くん。
明音先輩の手はよけないんだ。


チクっと胸が痛む。



「お?但野、明音の手はよけないんだー?」


「そりゃ、男の先輩より女じゃないっすか」



柔らかい笑顔になる。


そういう顔できるんだ。
あたしには絶対見せてくれない。