「お願い!あたしのためじゃなくめ冬也先輩ために!」


あたしは琉磨くんの隣に座る。



「なんだよッ隣座るなよ!」



バッと立ち上がる。

そんなあからさまに避けられると傷つくよ。



「ちょっとだけでいいから…」


「お前もいるんだろ」


「え?うん」


「お前がいるから嫌なんだよ」



琉磨くんはそのままあたしに背を向けて歩いていく。



『お前がいるから嫌なんだよ』



琉磨くんに言われた言葉が頭の中でリピートされる。



あたしが嫌いだから。
研究室にこれないの?



これでも生まれてから今日まで
琉磨くんに悪いことなんてした記憶がない。

なんでそんなにも嫌われているのか。