【完】はやくおいでよ、琉磨くん

「すきだよ。遙」



おでこをくっつけたまま言われる。



「うん。好きだよ。琉磨くん」



あたしの言葉を合図に彼の唇があたしの唇に合わさる。



好きって気持ちが唇から伝わってくる。


幸せってこういう瞬間を言うんだ。



「俺らとんだ遠回りしたんだな」


「ほんとだよ。本当ならあの日告白しようかなって思ってたのに」


「あー失敗した」



その場にうずくまる。



「でも、遠回りしたからこそさらに大切になったよ。琉磨くんのこと」



「お前、いつからそんの言葉言うようになったんだよ。やべぇわ」



琉磨くんが顔を赤くしてる。


「さぁーってと、研究室でも行くか」



あたしに手を差し伸べる。



「うん!」



その手をしっかりと握る。