【完】はやくおいでよ、琉磨くん

「だってなんで嫌わないと頭の中琉磨くんでちっぱいにできないの!?あたしはずっとずっと琉磨くんが好きなのに!」



一気に喋って息切れがしてくる。



「マジで言ってんの?」


「当たり前でしょ!嘘言ってるように見える!
?琉磨くんは嫌かも知れないけど!あたしはずっと琉磨くんが好きだもん!」



自分が肩で息をしているのがわかる。


次の瞬間



━━グイッ



気がついたら、琉磨くんの香りに包まれていた。



「琉磨、くん?」



トクントクン

尋常じゃない速さの胸の音。
これ、あたしのじゃない。



「嫌ってなんだよ」


「え?」


「お前が俺を好きで嫌なわけない」



琉磨くんの抱きしめる腕に力が入る。



「…琉磨くん」


「お前、俺が好きなんだよな?それっていまも?」



不安そうな声の色をのぞかせる。