【完】はやくおいでよ、琉磨くん

『痛っ』



俺が背けた反動で遥の手が壁に当たる。


『悪ぃ』



なんとも気まずくて。
なんであいつが俺に触ってきたのかなんて
考えてもわからなくて。



『行くぞ』



それだけ言って、研究室への道を無言で歩く。


自分から遠ざけたけど
やっぱり遥が好きって気持ちが強い。



研究室にいけば、冬也とかいうやつが抱きついてきたので



『やめてくださいよ。気持ち悪い』



一蹴しといた。



『但野くーん。きたんだねー』



マドンナとかいわれてる先輩に触れられたけど面倒だしムシャクシャしてたし。
まぁいいかとそのまんまにしていた。



そんな俺をみて冬也ってやつは遥に近づいてる。



『と、冬也先輩近いです』



顔逸らしてるけど、満更でもなさそうじゃん。



やっぱりここに来るのはきつい。
そう思った。


だから



あいつらを引き離した。