【Ryuma Side】



俺の好きなやつは
すごいかわいくて
すごい人のことばっか考えてて
ドジで…やっぱり可愛い。



あの日のあいつの顔は多分一生忘れないんだと思う。



『俺、大学ではお前の近くにいかないから』


『どうして?』



冗談だと思ったんだろうな。
少し笑いながら聞いてきた。

なんかムカついたからやっちまった。



━━チュッ



軽くあいつの唇に自分の唇を合わせた。



ファーストキスってやつ。



『俺、彼女いるから。ばいばい』



って手振ってあいつの部屋を出た。

本当は彼女なんていない。
でも、そうでも言わないとけじめがつかないから。
どうしても俺はあいつから離れないとならなかった。