「百木君…。」
「来たんだね、高野さん。」
もう、百木君は消えかけてた。
「ねぇ、百木君はもういなくなっちゃう？」
「うん…あと少し。」
「そっか。ねぇ、私達って両思い？」
「高野さんが僕のことすきならそうだね。」
「…私が百木君のこと忘れても百木君は私のこと覚えてるんでしょ？」
「…うん」
「それなら、記憶、消さないで。」
「お願い、聞いて。」
「高野さん…」
「一緒にいれないのはわかったから！でも！記憶は消さないで…！私は百木君のこと、忘れたくないの！」
「…僕のひいおじいちゃんはね、君が言ったことと同じこと言われたんだって。」
「…？」
「でも、できなかったんだって。」
「…！」
「僕達は最初から結ばれない運命なんだよ。高野さん、もう、僕のこと忘れて…？」