「隣の彼とは友達?」
「あっ、俺、錦戸昇っていいます」
質問に答えたのは私ではなく錦戸くん。
生徒会長と話す機会はあまりないからか、少し緊張しているのがわかる。
その返答を聞くと、先輩は少し顔をしかめて「ふうん」と呟く。
まじまじと見つめられているせいか、錦戸くんの顔が赤い。
今の質問、意味はあったんだろうか。
何かを見定めるような、面白がっているような、そんな不思議な顔だった。
彼の考えていることは理解不能。
私の手には負えない。
「まあいいや。
錦戸くん、音中さんのことはよろしくね?」
「は、はいっ」
よろしく、だなんて。
私は天音先輩の何でもないのに。
それに、そんなことを言ったら錦戸くんにもっと迷惑をかけてしまうじゃない。
この人は、一体何を考えているの?



