キミの音を聴きたくて



「……では、文化祭での出し物はステージでのライブにします」



文化祭はクラス全員でつくりあげるもの。
しかも、私は実行委員という立場になってしまった。



そんな役を請け負ってしまったからには、なんとかこの文化祭を成功させなければならない。



どんなに嫌でも、いつもの音楽の授業のようにサボってはいけない。
みんなに迷惑がかかってしまうから。




せめて、ライブじゃなければ良かったのに。
見ているだけなら良かったのに。



それだけなら、これ以上辛い思いをせずに済んだのに。




◇◆◇





「……なかさ、音中さーん?」



「えっ」




次の日の放課後、さっそく文化祭実行委員会が開かれるらしく。
今は錦戸くんとふたりで向かっているところ。



だったのに、どうやら私はボーッとしていたらしい。