「俺に付き合え。
1時に学校の近くの駅に集合」



「あ、ちょっ……」



呼び止める暇もなく、彼は屋上から出ていってしまった。




やっぱり、掴めない。
なんて自由人なんだろう。



何を考えているのかさえも読めないし、わからない。




私のことなんて、ただサボっている生徒なんて、放っておけばいいのに。
どうして構ったりするんだろう。



そういうところが私は苦手なのに。





不思議に思いながらも、音楽の授業の終わりを告げるチャイムが鳴り、私は教室へ戻った。



教室には心配そうな顔を見せる日々ちゃんと錦戸くんがいた。




私は、そんな風に心配されるような人間じゃないのに。



だって、私は─────もう、輝けないんだから。