「そうでしたっけ?
覚えていないです」



……って、どうして私は会長に向かってこんなに挑発的な態度をとるんだろう。



学校のトップに口答えをするなんて、私には恐れ多い話だ。



それでも、言い方が妙に癪に障るから、口の動きが止まらない。
これはわざとなんだろうか。




「次にサボったら……指導するって言ったよね?」



うん、確かに言われた。



でも、例えそうだとしても。
私は音楽の授業に出たくない。



この思いは、きっとこれから先も変わることはないだろう。




「それでも、構わないです」



変な人だと思われた。
そう思うからこそ、顔は見られない。



生徒会長に目をつけられるなんて、私の学校生活は既に地獄へのカウンドダウンが始まっているようなものだ。