先輩はそう言ってくれるけれど、私がそう思えたのは先輩のおかげだ。



そして、お姉ちゃんのおかげでもある。




やっぱり私達はどこか似ている。



同じように大切な人を失って、そこから動けないでいた。



けれど、お互いに出会って少しずつ時計が動き出した。




受け入れられない現実だってあった。



それでも私達は、進み続ける。




「僕がこの学校で過ごした毎日は、本当に色鮮やかでした。
僕は……卒業します。
次は在校生のみなさんが、さらに信じ合える学校をつくってください」



言っていることはありきたりかもしれないけれど。



彼の言っていることが、とても強く心臓を打つ。