キミの音を聴きたくて



「……ああ。
澄恋は紅茶が好きだろ」



「まあ、はい。
姉妹ですけど、好みは違うんですよ」



少し驚いた。
まさか、天音先輩から飲み物について触れられるとは思わなかったから。



……子どもっぽいって言われなくて、良かった。
ホッと安堵の息をつく。




家族でカフェに来たこともあった。



その度にお姉ちゃんは紅茶、私はカフェラテを頼んでいた。



そのセレクトからして、私の方が幼い。




「……先輩は、お姉ちゃんのどこが好きなんですか?」



あえての現在形。



今までは進んでお姉ちゃんの話をしたことがなかったけれど。
全てを知った今なら、そして先輩なら、こんなことも聞ける。




「バーカ。
全部に決まっているだろ」



そう言って、彼は私のおでこを指で弾いた。