廊下を走る。



優等生だと思われている私が全速力で走る様子を遠巻きに見ている人も多い。



でも、後ろから追ってくる人はいないようだ。




階段を駆け上がって、屋上へと向かう。



彼と出会うかもしれないと思い、近寄らないようにしていたけれど。



もう、限界だ。
ひとりになりたい。





「はぁっ、はぁ……っ」



ドアを開けて、息を整えながらその場に座り込む。



もう、ここにはいられない。



私に居場所なんてないのに、最近は高望みしすぎていたんだ。




こんなにも孤独が恋しくなったのは初めて。



みんなと一緒にいる時間は、確かに充実している。
でも、それが楽しいかと問われればわからない。



ひとりでいる方が楽だし、落ち着いていられる。