「待ってるって言ったでしょ?」 ...あぁ、そっか。 今ようやく、わかった。 「行かないで、なんて言わないよ。」 もうとっくに 「せ、せんせ」 「...っ」 日野の声も 柔らかな髪の毛も ―ぎゅうっと俺を抱きしめる細い腕も。 とっくに好きになっていたんだ。