「ふぅ、」 教室を出たはいいけど、これからどうしよう。 こんな格好だから、どこにいても目立っちゃって なんとも行動しづらい。 あてもなく、廊下をのんびり歩いていると 肩をトントン、と人の手じゃない何かに叩かれた。 振り返ると 「え?なに?」 オオカミのかぶりものがいた。 全身毛むくじゃらなのに、中途半端に顔が可愛くてちょっと不気味。 すると 「ひゃあっ」 ひょいっと体を持ち上げられてなぜかお姫様抱っこをされた。 「ちょ、ちょっと、なに!?」