「…ありがとう!行ってきます!」 翔太が最後まで笑顔で私を見ていてくれたから 私は大きな声でありがとう、と言って学校に向かって走り出した。 毎朝翔太の自転車で風を受けるだけだったこの通学路を ひたすら走り続ける。 真夏のお昼、太陽がジリジリと私の肌を痛めるけど そんなことも気にせずただ走った。 ガラー! 「あれ、日野?どうした?そんな焦って」 学校につくと1番に職員室に向かった。