もしかしたら、もしかしたら…って

期待しちゃう自分がイヤ。



「アイツのとこになんか…行くな」


そっと先生が私の頬に手を添えて後ろを振り向かせる。

昨日と同じ。先生の顔が少しずつ近づく。

拒まなきゃって思っても、もう体は動かない。

ぼんやりと涙で視界が滲んでいったその先に

悲しそうな先生の顔が見えて

視界は真っ暗になった。