ふたりはそのままお互いの席についた。

でも、私は気づいてしまった。


いつも堂々としてる美貴が俯いている。

真っ赤な顔を隠すようにーー。


美貴の好きな人


翔太なんだ。


いつも一緒にいるのにどうして今まで気づかなかったんだろう。


よく考えれば、あの時もー。


『別に、誰に対しても鋭い訳じゃないから。

…あたしも日野くんも。』