その後、学校までの下り坂をマッハでこいだせいで

二人して髪の毛がぐっちゃぐちゃになってしまい。


「…ふたりとも、寝癖直す時間くらい確保しなさいよ。」


見事に美貴に恥ずかしい勘違いをされてしまった。





「あ、そういえば私、赤本借りに行くんだったわ。先教室行ってて。」


「俺も行く!」


教室に向かっていると、急にふたりは踵を返した。


「あか…ほん?」