俺の腕の中にすっぽり入って、 びっくりしたように俺を見上げていた彩香。 俺だってびっくりした。 だって、咄嗟に彩香の腕を引き寄せていたのだから。 なあ、彩香。 俺のことが好きじゃないなら、 お前はなんでそんな顔をするんだ? このまま抱き締めてしまいたかった。