眉を下げて自分を見るソニアに、パメラは笑みを作りながら「いいえ」と首を振った。

「これは私の願いなの。私自身ソニアに凄く助けてもらった。貴女の私への友情を疑ってた。それに対しての恩返しと反省も兼ねているの」
「……でも」
 
 それでも、と渋るソニアにパメラは、
「私が貴女の侍女になっても私は友達だと思ってる。ソニアは?」
と尋ねる。
 
 ソニアは慌てて首を振った。

「友達よ!  一番の友達だわ!」
「でしょ?」
 
 二人、ふふと笑い、いつものように手を合わせ額を当てる。

「それに私、とても嬉しいのよ? だってこれからもソニアと一緒にいられるんですもの」
「私もよ」
「でも公の場所では貴女のこと主人として接するから、臨機応変よろしくね? ソニア様」
 
 パメラがチロッと小さく舌を出す。
 
 茶目っ気な彼女の様子にソニアも笑って、
「これからもおよろしくね、パメラ」
と淑女らしく膝を折って挨拶をした。