はっ、と人の気配にクリスは、ソニアを庇うように彼女の前に立ちはだかった。

「パメラ!」
 
 ソニアが名を呼んだ。
 
 目の前で聖母の像があったかつての場所に、浮いている彼女に向かって。

「パメラ様から離れなさい!」
「そうよ! パメラは何の関係も無いじゃない!」
 
 そう二人で訴えても、ニヤニヤといやらしい笑顔を向けるばかりだ。