生誕祭当日――

 空は雲一つない晴天で、パトリス王の誕生の日を祝っているように青い。
 
 昼前にお祝いの大砲が鳴り、祭典が始まった。
 
 前日に王宮入りをしていたソニアとクリスは、事前に個々に割り当てられた部屋にいた。
 
 王も今日から三日間行う祭典のために、自分の誕生日なのにいつも以上に忙しい。
 
 なので親しい仲のソニアとて、個人的な面会は出来ずにいた。