困惑はお子様セットのおもちゃの様に、ただ普通にそこにあった。
汗ばむ手と背中に、額の汗の感触を感じた。
心拍もあがり血圧も上昇。
それでも私は彼女をみていた。
厳密には彼女から目を話せなかった。
複雑怪奇な感情が入り乱れ言葉が喉に引っ掛かって出てこない。
彼女を罵ろうとしてやめた。
彼女が量の多いまつ毛を伏せたから。
彼女を問い詰めたかった。
彼女が深く息を吸い込むから出来なかった。
わかってる。
もう彼女は何を言っても反省の色など微塵も見せないまま私をせせら笑いこの話を簡潔明瞭に説明しすべてが終わると。



