・・・ 「夏海先輩っ」 教室を出たところで、春真くんの方が来てくれた。 久しぶりにその笑顔を見た。癒される! 噂なんて気にしていない様子で、普通に会いに来てくれたことが嬉しい。やっぱり天使だ。 「あの、話が――」 『2年3組、周防夏海。今すぐ職員室に来なさい』 タイミングの悪い呼び出しが、私を奈落へと誘う。 「えっと、呼び出しですね」 「大丈夫! 気にしな――」 『周防夏海! 急いで職員室に来るように!』