手の中のクリームソーダは泡みたいになっていた。



 持っている手が震えてきて、足の力さえ抜けて座り込む。



 怖い?
 私だって怖かったよ。春真くんに話すの、怖かった。



 でも言ったよ。
 思っていること言って、ぶつかろうって決めたから。



 確かに私が上手くいったから、それで同じことを強要しているって思われても仕方がない。



 私は……。



 少しずつでいい。
 自分のペースでいいから、進んで欲しかった。
 一緒に未来に進んでいきたいって思ったから。



 春真くんは、最初から距離を置いたら楽だからって言っていた。



 じゃあ、どうして私とは距離を縮めようとしてくれたの?




「春真くんとのキス、本当は嬉しかったよ。すごく、すごく……」




 好きだから。
 私、春真くんのこと好きだよ。



 春真くんの、隣にいたい。




「1人にしないでよ――!!」




 涙が止まらない。想いが溢れる。
 苦しくて、痛くて、悲しくて。



 また、動けなくなるのが怖かった……。