【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?




 ・・・



 思い返してみれば、私はちゃんと春真くんに向き合っていなかった。



 もちろん疾風とのことがあって、知らず距離を置いていたんだろうと思う。それは疾風のせいなんかではなく、私のせい。



 逃げていたツケが巡ってきただけ。



 あの日の春真くんのキスは、多分精一杯の気持ちだったんだ。



 スマホを放置して連絡手段を断っていたのもあるけれど、久しぶりに会って気持ちが爆発。
 そんな時に私は、彼を友達だって言ってしまった。



 嫌な女だったよね。



 私は約束の時間が来る前に、耳にあったクローバーピアスを逆に向ける。
 春真くんに会う時にだけ付ける女の子仕様。



 時間も時間だったから、お昼は各々で食べてからの待ち合わせ。
 午後2時。もうすぐ時間になる。