【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?




 ・・・



「ずっと避けていたのに、どういう風の吹き回し?」




 やっぱり疾風は少し嫌味で、グリグリと私の心臓を抉るみたい。
 この痛みも久しぶりで安心してしまう。安心してどうするんだ、私。




「好きな人がいるから!」


「は?」




 いきなり過ぎた私の言葉に、見るからに嫌悪の表情をする。



 とにかく説明しようがなくて、まず要点から言い始めたんだけど。要点すぎたのかな。




「私、ずっと止まったままなんだ。疾風とケンカして別れて、意味がわからないままで」




 だから、話をしにきた。
 謝りに来たんだと言うと、疾風は少し困った顔をする。



 ソファに座って向かい合うと、妙に緊張して上手く伝えられない。



 落ち着けと自分自身に言い聞かせるため、疾風が用意してくれた麦茶を一気飲みした。