「図星?」
「雪乃に聞いたんですね」
「あいつと生徒会長のことも、周防のことも全部わかってるつもりだ」
私は胸が痛くなる気持ちになって、それなのに熱くなっていくから、また泣きそうになる。
今日は絶対に泣かない。
「信じるんですか? 証拠なんてないんですよ。秋が全部やったって……っ」
「不破とも話をしたよ。生徒を信じないでどうするんだ。おれは教師だぞ」
「でも……」
「おれの責任だ。不破はいい機会だからって学校辞めるし、それに乗っかった頭の悪い教師共が簡単に事をおさめてしまったんだ」
勝手にイラついて、勝手に自分の上司であろう先生の愚痴を言って、勝手に悔しがって。
モジャのくせに、思った以上に私たちのことを考えてくれている。



