言われて私はやっとカバンを置く。 教室に入ってきたらこれだもの。落ち着く暇もなかった。 ため息と同時に座ってみたら、長い髪が机にかかって邪魔なことに気づく。 すぐに手首に付けていたシュシュを使って髪を纏める。 ポニーテールにしたら、やっといつも通りの自分になれた気がする。 「朝、髪をセットする時間もなかったの?」 「うん、ちょっと落ち込んだまま寝て。起きたら朝ごはんも食べられないほどに遅起きしちゃってさ。最悪」 雪乃がぽんぽんと頭を撫でてくれる。優しさが痛い。