徐々に春真くんに追い詰められて、後ろにあった机にぶつかる。
 それでも春真くんは歩みを止めてくれない。




「ちょっと、春真くん……待って……っ」




 春真くんに肩を押されて、気づけば机の上に寝る形になっていた。




「あんな男のせいで、夏海先輩が悩んでいるなんて思ったら悔しくて……自分が許せなくて……」


「う……ごめん?」




 よく分からなくなってきた。




「秋って人と付き合ってるって聞いて。だから僕のところに来なくなったのかとか、もう他人になってしまったのかとか、あの日のことを悩んでいるのは僕だけなんだって思ったら……っ」




 私の肩を押さえる手に力が入る。