「普段はシルバーの方で、今日みたいなデートの日は表のグリーンクローバー。そんなふうに使い分けてはどうですか?」
そんなふうに説明されて、私は迷わず首を縦に何度も振っていた。
「すごく、すごく! これ、気に入りました!!」
「よかった。これ、最後の1つなんです。クローバーピアスがお客様に出会うことが出来て、わたしも嬉しいです」
本当に嬉しそうに笑う店員さん。私も嬉しくなって飛び跳ねたい気分。
そこへいつの間にかいなくなり、戻ってきていた春真くんが話しかけてきた。
「決まったんですか?」
「春真くん、これ! カッコ可愛いの!」
「さすがはぴねすですね。夏海先輩が幸せそうです」
「ありがとうございます。他にもなにかあればお声かけください」



