「なるほど。難しい悩みですね」
「すみません……」
悩んでしまう店員さんに申し訳なくて謝る。でも、店員さんは気にしていない様子。
「じゃあ、2つのことが叶うようなものがいいですね」
「叶うならば……」
「お客様は、ピアスホールはありますね」
「はい」
今日はピアスを付けていない。いつもはシルバーのを付けている。
だけどデートなのだからと思って悩んだ結果、付けられるものがなくてそのまま来てしまった。
2つが叶うなんて無理なんじゃないかと思いながら待っていると、何かを探しに行った店員さんが戻ってきた。
「これなどいかがですか?」
「これ?」



