そういうところは空気が読めるし鈍感じゃない。
春真くんは人に対してすごく鈍感。だから、きっと誰かを傷つけてしまうんだろうな。
純粋で素直な自分が嫌いだと言っていた。
優しすぎて、自分を責める春真くんが見ていて切なくなる。
「夏海先輩?」
「あ、ごめんなさい。うん、春真くんの言う通り。カッコイイ方が好きかな」
デート中に、もう苦しくなる話はやめよう。泣きたくなることは、またいつかでいい。
今はたくさん楽しむ。せっかく、春真くんが誘ってくれた大事な日なんだから。
「春真くん、どれが似合うと思う?」
「僕は、可愛いのを付けて欲しいんですけどね」



