「だから逆に不安になります」
「不安に?」
「なかなか会いに来てくれないから、嫌われたんじゃないかって……。あ、僕が女子みたいですね」
ケラケラと春真くんが笑う。
男子だの、女子だの、本当に面倒くさい。そう言えば、春真くんはもっと笑う。
「とにかく行きましょう!」
「うん」
「雑貨屋はぴねす、すごく楽しいですよ!」
「うん、楽しみ」
公園を早足で行く。
そんな私たちをすれ違う人たちが見ていく。きっと恋人同士にでも見えるんだろう。
でも、実際は友達。
お互いの傷を知ったばかりの友達。
辛いのか、嬉しいのかさえわからない。複雑な気持ち……。



