【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?



「嫌いなのに直せないから、人と距離を置くようになりました。僕のせいで誰も傷つけたくないから。この喋り方だって、先輩だから敬語を使っているわけじゃありません。距離を置くためです」




 やっと春真くんは目を開けた。



 知らなかった春真くんのこと。知っていく心の声。
 踏み込んでいいのかさえ不安になる、春真くんの横顔はあまりにも淋しい。




「だから、夏海先輩。先輩がいい方向に変わってくれたこと。それが僕の影響だったなんて、嬉しくて救われます。僕も……」


「私は大丈夫だから。傷ついても離れていかない。だから、自然のままでいてほしいな」