陸さんに嫌われている。

その事実があたしに重くのしかかる。

嫌な胸騒ぎがする。

そんなあたしを、まるでいないかのように無視して陸さんは立ち上がった。

あたしもこのまま、陸さんを無視することだって出来る。

でも、最低限の挨拶くらいはしておかないと。

そう思って、スタジオから出ようとする陸さんに告げた。




「お疲れ様です」