「遥希って性格良さそうだし、王道アイドルだよね」




思わず笑ってしまった。

性格良さそうだなんて。





あたしの笑みをウケたと勘違いした瀬川さんは、さらに張り切る。




「俺が遥希だったら、俺と付き合ってくれる?」



「……え?」




思わず瀬川さんを凝視していた。

瀬川さんがあたしを狙っているというのは、嘘だと思っていた。

酔っ払っていたからだと思っていた。




だけど……


もしかして……





「なわけないよね。冗談だよ」




瀬川さんは笑顔で言う。