席替えをして2週間たった。
私と隣のヤンチャな男子 純輝(じゅんき)はいつもの通り授業中は寝ていた。
プリントを後ろに回すとき、私は手を滑らしてしまいプリントを下にばらまいてしまった。
「あ、いいよ。大丈夫やで。ふるちゃん」
後ろの席の男子 國澤怜太(くにさわ れいた)がそう言った。
私は女友達に《ふるば みあ》の名前から《ふるちゃん》と呼ばれている。
先生にもふるちゃんと呼ばれるときもある。
純輝にも呼ばれている。
(でも、、なんやこの子!喋ったことないのに《ふるちゃん》呼び!なに考えてるんだろ!)
と、不思議なヤツやな~と思っていた。
そこから授業中、意味もなく
「ふるちゃん、ふるちゃん」
と呼んでくる。
顔は子供っぽいイケメン顔。
いや、サルっぽい、まあイケメンには変わりない。
でも、知らない人に名前呼ばれても
悪い気はしないが、
ちょっとめんどくさい。
そんな毎日が続いているころ
友達の花奈が
「花奈、好きな人できた!」
と言ってきた。
話を聞いていると、どうやら私がよくいじっている男友達の勇人(ゆうと)を好きになったらしい。
好きになるのを花奈に昔すすめたことがある。
「やっぱ好きになったん!すすめてよかった~」
そう私は言った。