「おはようございます。」


久々の早番…

今日は、新作の展示会の為
昼間、事務所に行かなければ
ならない。

新作は楽しみだけど
チャラチャラ具合が
ハンパない、営業部に
会わないといけないのが
苦痛だ。


…奴らに比べれば
この間の“ホストの親玉”の
方が、数倍マトモに見える。


おっと、話が逸れた。

フロアマネージャーに
留守中ヨロシクを
しかと、お願いせねば。


ストック内の小部屋の
扉を開けて挨拶をする。

…ああ、見つけた。


「マネージャー
おはようございます。」

「ああ、おはよう。
広告媒体の件、どんな感じ?」

「その件を含めて、
昼間、本社へ行かなければ
ならなくて。申し訳ないですが
留守中、うちのスタッフの事
お願いします。」

そういって頭を下げる。


「了解です。任せて。
…あ、それ何時に
出かける予定かな?」

マネージャーが、手帳を
確認しながら尋ねてくる。

…何か予定が重なって
いるのだろうか?

「そうですね…。取り敢えず
遅番が来て、引き継いでから
出かける予定ですが。」

「そうか。じゃあ、
大丈夫かな…

今日、外商に来るお客様が
御社の商品に興味を
しめされていてね。

久々の大手のお客様だし、
場合によっては、同席を
お願いするかもしれない。」


え〜、やだ〜。
外商の売上なんて売れても
私の店の売上にならないん
だもの〜。


適当に逃げてやろ。