見た瞬間、驚きのあまり言葉を失う。


ちょ、ちょっと待って。これって……。


ウソでしょ?なんで……?


急に昔の記憶がよみがえってきて、心臓がドクドクと大きな音をたて始める。


どうしてだろう。信じられないよ。


だって、だってこれは、このストラップは……中学の時、私が彼にあげたものだよ。


碧空くんは、どうしてまだこれを持ってるの……?



――それは、忘れもしない、私の甘くて苦い初恋。


思い出すと胸の奥がぎゅっとしめつけられる。



……そう。


実は彼は、ただの中学の同級生なんかじゃなくて。


私の初恋の人で、初めての彼氏だった人……。


中学二年生の時、私と碧空くんは半年間だけ付き合っていた。


ワケあって、今は別れてしまったけれど……


私たちは本当は、元恋人同士だったんだ――。


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