「まじか。それが碧空の奴さぁ、さっき怪我して今美希と保健室にいるんだよ。

さっきの試合で先輩とぶつかって額から流血しちゃってさ」


「えっ!」


流血!?しかも頭から……。


「ウソッ、大丈夫なの?」


「まぁ、そんな大した怪我ではないと思うんだけど……。

もし用があるならここで待ってるか、保健室に行ったほうがいいかも」


そう言われたらもう迷ってる暇なんてなくて、私はすぐに保健室へと向かうことにした。


「わ、わかった。どうもありがとう!」


孝太くんにお礼を告げ、校舎へと向かって走る。


大丈夫かな、碧空くん……。


下駄箱で上履きに履き替えて、一階にある保健室へ。


ガラッとドアを開けると、中には明かりがついていた。


息を切らしながら奥に並ぶベッドへと駆け寄る。


すると、一番端のベッドには練習着姿の碧空くんが座っていて、向かいに立つ美希ちゃんが彼の手当てをしているところだった。


「碧空くん!」