少し困ったように笑いながら話す彼女を見て、きっと長い間そのことで悩んでたんだろうなと思った。
『そっか……。でも、蛍はちょっと人見知りなだけじゃん。
俺は話しやすいし、蛍といると楽しいよ。
優しいし、気が利くし、素直だし、そういう蛍のいいところをわかってくれる奴がきっといるって。
だから、蛍はそのままで大丈夫』
俺がそう言うと、少し目を潤ませながら『ありがとう』と言った彼女。
その時から蛍の友達関係のことは少し心配だったけれど、だったら俺が一緒にいてあげればいいと思って、俺は友達と昼飯を食べるのをやめ、蛍と一緒に食べるようになった。
だけど、彼女の表情は日に日に暗くなっていく。



