「おはよう、柏木さん」


「おはよー」


声をかけてくれる優しい女子たち。


私を受け入れてくれる平和なクラス。


「お…おはよぅっ」


やっぱりいつもどおり少しだけモゴモゴしてしまったけれど、ちゃんと笑顔であいさつすることができた。


同時に顔がかぁっと熱くなる。


「うわっ、柏木さんだ。今日も可愛い~」


「まさに天使って感じだよなー」


すぐ近くで、一部の男子がそんなふうに話すのが聞こえてきたけれど、それには気付かなかったことにして、そっと自分の席に着いた。