「へへっ、ビックリした?」


「うん。すごいビックリしたよっ!碧空くんいつのまに……」


「実はさっきこっそり買ったんだよ。蛍が喜ぶかなって思って」


……なにそれ。私を喜ばせるために?


どうしてそんな嬉しいことをしてくれるのかな。


「ウソ……っ。すごく嬉しい。もらっていいの?」


「うん。俺からのプレゼント。今日一緒に出掛けてくれたお礼に」


「えっ!そんな、お礼しなくちゃいけないのは私のほうだよ!」


「いいんだよ。もらって」


碧空くんがそう言って私の頭をポンポンと撫でる。


なんでそんなに優しいんだろう。


感激のあまり少し目が潤んでしまった。


「ありがとう……。大事にするね」


ペンギンのぬいぐるみを両手でぎゅっと抱きしめる。


あの写真も、このぬいぐるみも、宝物にしよう。


思い出がいっぱいだよ……。