それ以来、パタッと碓井さん達の嫌がらせはおさまった。
碧空くんが彼女たちに怒ったのがきいたんだろう。
物を隠すなどの嫌がらせはもちろん、通りすがりに嫌味を言われることもなくなった。
だけど私はあまりにも急に彼女たちが大人しくなったので、逆に不気味で。
こんなにもパタッとおさまるものかって、不思議でたまらなかった。
碓井さん達はもう私に対して何も思っていないんだろうか。
あれで懲りて、もうどうでもよくなったのかな?
……しかし、そんなことあるわけがなかった。
ある日いつも通りクラスの友達とお昼を食べようとしたところ……。
「あ、マキちゃん、ユリちゃん、お弁当一緒に食べよう」
私が声をかけたら、二人は一瞬私と目を合わせると、サッとすぐにそらした。
「い、行こっ」



