すると彼は急に、着ていたＴシャツの裾に手をかけると、いきなりそれをバッと脱ぎ始めた。
……えぇっ！？
ちょっと待って。なんで！？
「そ、碧空くん……！？」
一体何が起きているのかよくわからない。
目の前には、上半身裸になった碧空くんの姿。
程よく筋肉が付いたその体はとても綺麗で、なんだか色っぽくて、恥ずかしさのあまり思わず目をふさいでしまいそうになる。
女の子みたいに綺麗な顔してるのに、やっぱり男の子なんだなぁ……って、何考えてるの、私。
私が心臓をバクバクいわせながらその場に固まっていると、碧空くんが近付いてくる。
そして、なぜか今脱いだばかりの黒いＴシャツを手渡してくれた。
「はい、これ」
「えっ？」
「とりあえず、俺のＴシャツ貸すから着てろよ」
「……っ」
